2002年9月5日木曜日

皆様御存知 トヨタ名物カンバン方式









今日は少し社会的な話です。


カンバン方式って知ってますね。知らない人は現代用語の基礎知識等引いて調べるべし。工場での生産に必要な部品を生産直前に工場に納入し、工場は在庫を持たずに生産を行える方式です。トヨタが発明して今では日本を代表する生産方式になっています。こうすると生産工場は在庫管理という手間を省くことができ、さらに大きな倉庫を自社で持たなくてすみます。工場にとっては夢のようなお話です。


しかし、これは一方で大きな問題を引き起こす生産方式なのです。その大きな問題とは「道路の倉庫化」です。よくわかりませんね。じゃ、1つ例を。


御殿場市のある工場が今日18時にホイールを1000本持ってくるよう群馬県太田市のサプライヤーに発注したとします。すると首都高の事故、渋滞等も考えてお昼過ぎにはトラックは太田市を出るでしょう。幸いなことに事故も渋滞もなく15時には東名横浜町田を通過したとします。すると何が起こるか。トラックの運ちゃんは海老名SAに入り、1時間くらいエンジンをかけたまま足をハンドルの上に上げてお昼寝されるでしょう。その後御殿場ICを降り、納入場所の近くのどこか近くに止まり、またエンジンをかけたまま(外は暑いですからね)17:50位まで今日出た漫画雑誌を読まれるでしょう。


工場の近くにエンジンをかけたまま止まっているトラックを見たことありませんか?見たことなければ、都内で朝エンジンかけたまま止まっている空っぽのダンプの軍団は?これも都内のオフィスビル工事現場に時間指定で来るように言われているダンプでしょう。アイドリングストップなんて夢また夢、というか無理ですよね。


彼らは待ち時間に何を引き起こすでしょう。まず車を動かす大きなエンジンを自分のクーラーを動かすためだけにずーっと回しています。これによる排気ガス。トラックが止まっていると着実に一車線ふさぎます。彼らは駐車場に入れたりしないし、大体そんな車が入る駐車場なんて全く整備されていません。それによる交通渋滞。渋滞で終わればまだしも、こういう車が原因になって交通事故も多く起こっているはずです。


昔は(今もか)外国がこのカンバン方式を日本から見習おうとしていました。しかしこの「道路の倉庫化」という話を伺った方はそれを外国の人から聞いたそうです。「こんな方式わが国ではとらない」って。





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