2020年8月14日金曜日

銃・病原菌・鉄 / ジャレド・ダイアモンド

なぜ人間の文化的なレベルは地域によってここまで違ってしまったのか、パプアニューギニアにはいまだに狩猟採集生活をして暮らしている人がいる一方、例えば日本ではお水をネットで注文している人がいる、これは何故なのかということについて包括的な検討を加える本。この課題の立て方でもうベストセラー決定って感じ。
答えは超ネタバレなので言わないけれど、人種や民族による生物的な差は一切ない、というものだった。世界各国を旅した私の肌感覚とも合っているので、私的にはとっても嬉しい。よくここまで様々な研究結果をまとめて一冊の本にできたよなー。作者の情報処理能力ハンパない。だからベストセラーなんだろうけど。
日本のことも出てきた。戦国時代に世界で1番鉄砲を持ってて使いまくっていた日本が、何故か江戸時代になるとそれを捨ててしまい、何百年間もその新しい技術なしで社会が存続していた、という事実が出てきた。世界的にも珍しいんだと。日本人こんなことできるなら核兵器も捨てられると思うんだけどな。
お盆休みにじっくり読むにはちょうどよかった。そして、現在私を含め今の世代の人類がやっていること、それは何千年かたった後に、似たような人が出てきて総括されるのだろうけれど、あまりいい総括にならないのかもなあ、と思いつつ読み進めた。

銃・病原菌・鉄 下巻

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